世帯年収700万円で子ども2人の中学受験、私立中と公立中高一貫で家計はどう変わる?
この世帯は架空です。数字はLifevaneのライフプランと同じ計算で出しています。
夫41歳・妻40歳、子どもは小3と小1。3年前に建売住宅を買い、ローンを返しながら共働きを続ける架空の世帯です。世帯年収は700万円。上の子が来年から中学受験の塾に通うかを決める前に、2人の進路をどうするか考えています。
この記事の要点
世帯年収700万円で住宅ローンを返しながら、子ども2人の中学受験を考える世帯です。塾代と学費を入れて30年分を計算すると、どの進路でも2人の大学の時期が家計の山になり、その山に手元資金を残して入れるかは、受験の選び方で分かれました。夫婦の年収がそれぞれ1割高い(世帯770万円)と、2人とも私立中でも手元資金はマイナスになりません。
- 2人とも私立中にすると、下の子が小6になる夫46歳に手元資金がマイナスになり、NISAを含めた金融資産も夫53〜56歳にマイナスになります
- 上の子だけ私立中なら、手元資金は夫52〜58歳にマイナスになりますが、NISAを含めた金融資産はいちばん少ない年でも342万円残ります
- 2人とも公立中高一貫なら、手元資金はマイナスになりません。いちばん少ない夫56歳には52万円まで減ります
どの進路がよいかは書いていません。子どもの希望や、この差をどう受け止めるかは、ふたりで話し合って決めることです。
2026年9月15日時点の最新公表資料を確認済み
令和6年財政検証の経済前提、令和8年度からの高等学校等就学支援金、子供の学習費調査(令和8年1月差替)の世帯年収600〜799万円の値、家計調査2025年・フラット35利用者調査2023年度・家計の金融行動に関する世論調査2025年の水準を一次資料と照合し、退職年齢から給与0円となるLifevaneと同じ計算で30年分を出しています。
この世帯
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 家族 | 夫41歳・妻40歳、子ども9歳(小3)と7歳(小1)(架空の世帯) |
| 住まい | 首都圏(東京都以外)の建売住宅。3年前に4,300万円で購入し、住宅ローンを返済中 |
| 年収 | 夫430万円・妻270万円(ふたりとも会社員) |
| 資産 | 預金300万円、NISA100万円(毎月2万円) |
| 考えていること | 2人とも私立中にするか、上の子だけにするか、2人とも公立中高一貫を目指すか |
2人とも私立中にすると
2人とも中学受験をして、私立の中高一貫校に進む場合です。塾代は講習や模試を含めて小4で年40万円、小5で60万円、小6で100万円と置いています。2歳差なので、上の子の小6と下の子の小4が重なる夫44歳の年は、塾代などが年143万円になります。
下の子が小6になり、上の子が私立中2年になる夫46歳の年末に手元資金は−8万円になり、ここからマイナスに入ります。手元資金がマイナスの年は夫46〜61歳の16年間で、いちばん少ないのは夫56歳の−659万円です。アプリはNISAを自動で取り崩さないので、手元資金のマイナスは「NISAなどを取り崩さないと回らない」ことを表します。
NISAを含めた金融資産も、2人の大学の時期の夫53〜56歳にマイナスになり、いちばん少ないのは夫54歳の−82万円です。NISAを取り崩しても足りない年です。
年間の収支は夫43〜56歳の14年間、赤字が続きます。
この比較で使った「子どもごとの教育費」「塾代を入れた特別費」「収入の伸び率」の入力は、Lifevane Premiumの機能です。
| 2人とも 私立中 | |
|---|---|
| 11年間の教育費と塾代 | 1,791万円 |
| 年間収支が赤字の年 | 夫43〜56歳 |
| 手元資金がマイナスの年 | 夫46〜61歳 |
| 手元資金の最低 | 夫56歳 −659万円 |
| NISAを含めた金融資産の最低 | 夫54歳 −82万円 |
| 夫65歳終了時の金融資産 | 1,932万円 |
上の子だけ私立中にすると
上の子だけ中学受験をして私立の中高一貫校に進み、下の子は受験せずに公立中から公立高へ進む場合です。11年間の教育費と塾代は1,367万円で、2人とも私立中の場合より424万円少なくなります。
それでも、上の子の塾と私立中の時期と、2人の大学の時期にあたる夫43〜47・51〜56歳は、年間の収支が赤字になります。
手元資金は夫52〜58歳にマイナスになり、いちばん少ないのは夫56歳の−235万円です。NISAを含めた金融資産はマイナスにならず、いちばん少ない夫54歳でも342万円が残ります。
| 2人とも 私立中 | 上の子だけ 私立中 | |
|---|---|---|
| 11年間の教育費と塾代 | 1,791万円 | 1,367万円 |
| 年間収支が赤字の年 | 夫43〜56歳 | 夫43〜47・ 51〜56歳 |
| 手元資金がマイナスの年 | 夫46〜61歳 | 夫52〜58歳 |
| 手元資金の最低 | 夫56歳 −659万円 | 夫56歳 −235万円 |
| NISAを含めた金融資産の最低 | 夫54歳 −82万円 | 夫54歳 342万円 |
| 夫65歳終了時の金融資産 | 1,932万円 | 2,356万円 |
2人とも公立中高一貫なら
2人とも公立中高一貫校を受検して合格した場合です。受検対策の塾代は小5で年40万円、小6で60万円と置き、学費は公立中・公立高と同じです。神奈川県立の中等教育学校(令和7年度)の倍率は4.57倍で、2人とも合格するとは限りません。
11年間の教育費と塾代は1,080万円です。夫44〜46・51〜56歳は年間の収支が赤字になりますが、手元資金はマイナスになりません。いちばん少ないのは夫56歳の52万円です。
不合格で公立中から公立高へ進んでも、受検対策の塾代はすでに払っているので、お金の面はほとんど変わりません。2人とも不合格だった場合も手元資金はマイナスにならず、いちばん少ないのは夫56歳の15万円です。
| 2人とも 公立中高一貫 | 2人とも 不合格 | |
|---|---|---|
| 11年間の教育費と塾代 | 1,080万円 | 1,117万円 |
| 年間収支が赤字の年 | 夫44〜46・ 51〜56歳 | 夫44〜46・ 51〜56歳 |
| 手元資金がマイナスの年 | なし | なし |
| 手元資金の最低 | 夫56歳 52万円 | 夫56歳 15万円 |
| 夫65歳終了時の金融資産 | 2,643万円 | 2,606万円 |
3つの案に共通する山:2人の大学
上の子の大学入学から下の子の卒業までの夫51〜56歳は、3つの案のどれでも年間の収支が赤字になります。2人の在学が重なる夫53・54歳は、大学の費用だけで年205万円です。
この6年間の赤字の合計は、2人とも私立中で359万円、上の子だけ私立中で354万円、2人とも公立中高一貫で354万円で、ほとんど変わりません。受験の選び方で変わるのは、この山に入る前の手元資金です。上の子が大学に入る前の年(夫50歳)の年末に、2人とも私立中なら−300万円、上の子だけ私立中なら119万円、2人とも公立中高一貫なら406万円です。受験しない場合は543万円でした。
| 2人とも 私立中 | 上の子だけ 私立中 | 2人とも 公立中高一貫 | |
|---|---|---|---|
| 夫50歳末の手元資金 | −300万円 | 119万円 | 406万円 |
| 夫51〜56歳の赤字の合計 | 359万円 | 354万円 | 354万円 |
| 手元資金の最低 | 夫56歳 −659万円 | 夫56歳 −235万円 | 夫56歳 52万円 |
| 夫65歳終了時の金融資産 | 1,932万円 | 2,356万円 | 2,643万円 |
ふたりが確認したこと
- 手元資金がマイナスになる年を、NISAの取り崩し・教育ローンや奨学金・働き方のどれで埋める前提にするか
- 下の子の受験を決める時期(上の子が中学生の間)に、そのときの家計でもう一度計算し直すか
- 公立中高一貫を目指して不合格だった場合に、高校受験の塾代をどう見込むか
- 大学を私立にした場合や、自宅外から通う場合に、大学の時期の山がどれだけ高くなるか
30年分の年次表
Lifevaneのアプリと同じ年次表です。収入・支出・資産残高を1年ずつ確かめられます。
年次表を開く(3つの案を切り替えられます)
この計算の前提
- 物価上昇率は年0.8%、賃金の伸びは年1.3%(令和6年財政検証の「過去30年投影ケース」)。
- 住宅は夫38歳の年(2023年)に4,300万円の建売住宅を購入。頭金10%、諸費用7%を借入に含め、35年・金利1.2%で完済まで一定。今のローン残高は3,878万円、毎月の返済は約12.2万円。収入合算で、持分は夫60%・妻40%。
- 住宅ローン控除は、2023年入居の省エネ基準適合住宅として13年間、持分に応じて各人の税から差し引く簡易計算。
- 生活費は住居費・教育費を除いて月27万円(家計調査の4人世帯・年収650〜800万円の水準)。住宅の維持費は年40万円。
- 学校でかかる費用は、文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」の世帯年収600〜799万円の値(年額で私立中103万円・公立中18万円・私立高39万円・公立高32万円)。私立高は令和8年度からの高等学校等就学支援金(上限45.72万円)を反映。大学は2人ともLifevaneの標準値(4年間で410万円)。
- 塾代は、私立の中学受験が小4で年40万円・小5で60万円・小6で100万円(大手進学塾の公表授業料と、講習を含めた相場の間)、公立中高一貫の受検対策が小5で40万円・小6で60万円。それ以外の年は同じ調査の補助学習費(塾・家庭教師・通信教育)。習い事は生活費に含む。
- 預金300万円(利息0%)、NISA100万円に毎月2万円を積み立て、運用利回りは年3%。
- 年金はふたりとも64歳まで厚生年金に加入し、65歳から受給する場合の自動推計。退職金は夫700万円・妻200万円。
この計算に入っていないこと
- 物価上昇は生活費と塾代(特別費)にだけかけています。学校でかかる費用・住宅の維持費・年金は、物価に合わせて増えません。
- 手元資金が足りない年も、NISAを自動では取り崩しません。教育ローンや奨学金も入れていません。
- 受験料や、自治体が独自に上乗せする補助(東京都の私立中学校の授業料助成など)は入れていません。
- 私立中高一貫から私立大学に進む場合など、進路による大学の費用の違いは入れていません。
- 金利が借入の途中で変わる計算はしていません。物件価格・金利・給与の将来は予測していません。税・社会保険は現行制度のままです。
前提を変えた場合
| 前提 | 2人とも 私立中 | 上の子だけ 私立中 | 2人とも 公立中高一貫 |
|---|---|---|---|
| 本文の前提 | 16年 −659万円 | 7年 −235万円 | 0年 52万円 |
| 金利が全期間1.5%なら | 18年 −784万円 | 9年 −360万円 | 3年 −73万円 |
| 金利が全期間2.0%なら | 19年 −973万円 | 16年 −549万円 | 7年 −262万円 |
| 夫婦の年収がそれぞれ1割高い(世帯770万円)なら | 0年 143万円 | 0年 385万円 | 0年 385万円 |
| 公立中高一貫が2人とも不合格なら | — | — | 0年 15万円 |
各欄の上段は夫65歳までに手元資金がマイナスになる年数(0年ならマイナスにならない)、下段は手元資金がいちばん少ない年の額です。金利の行は、借入時から完済まで全期間その金利だった場合です。実際の変動金利は途中から上がるため、この表は早い時期の負担を大きめに見せています。年収の行は、夫婦それぞれの年収を1割高く置き、年金も推計し直した場合です。
出典
同じ比べ方を、自分たちの数字で。
Lifevaneは、夫婦ふたりで同じプランを編集できるライフプランです。住宅・教育費・働き方・老後を、ひとつの年表でつなげて見られます。
この比較で使った「子どもごとの教育費」「塾代を入れた特別費」「収入の伸び率」の入力は、Lifevane Premiumの機能です。
無料でライフプランを作るまずはひとりでOK。あとからパートナーを招待できます。
よくある質問
世帯年収700万円で、子ども2人とも私立中学に通わせることはできる?
このモデルケースの世帯(住宅ローン返済中、預金とNISAで400万円)では、2人とも私立中にすると、下の子が小6の年から手元資金がマイナスになり、2人の大学の時期にはNISAを含めた金融資産もマイナスになる計算でした。夫婦の年収がそれぞれ1割高いと、手元資金はマイナスになりませんでした。住宅費や貯蓄、大学の進路で結果は大きく変わります。
中学受験の塾代は、2人だとどの年に重なる?
このモデルケースでは、私立の中学受験の塾代を講習や模試を含めて小4で年40万円、小5で60万円、小6で100万円と置いています。子どもが2歳差だと、上の子の小6と下の子の小4が同じ年に重なり、次の小6は上の子の私立中の学費と重なります。
公立中高一貫を目指すと、お金はどれくらい違う?
受検対策の塾代はかかりますが、合格すれば学費は公立中・公立高と同じです。このモデルケースでは、2人とも公立中高一貫に進んだ場合、手元資金はマイナスになりませんでした。倍率は神奈川県立の中等教育学校で4.57倍(令和7年度)と高く、不合格で公立中に進む場合も計算していますが、お金の面はほとんど変わりませんでした。
私立高校の授業料の支援は入っている?
令和8年度からの高等学校等就学支援金(所得制限なし、私立の上限は年45.72万円)を学費から差し引いています。自治体が独自に上乗せする補助や、私立中学への授業料助成は入れていません。
この世帯は実在する?
実在しない架空の世帯です。年収・住宅・生活費・教育費などは、同じ年収帯の公的統計を参考に置き、数字はLifevaneのライフプランと同じ計算で出しています。


